2026年6月24日
こんにちは! 院長の渡邊です。
「冷たい水を飲むと歯がキーンとしみる」
「歯磨きの時だけなんとなくしみる」
「虫歯ではないと言われたのにしみる」
このような症状で来院される患者さまは少なくありません。
歯がしみる症状の代表的な原因のひとつが「知覚過敏」です。
本日は、知覚過敏の原因や治療法についてご説明します。
知覚過敏とは?
知覚過敏とは、冷たいものや甘いもの、歯ブラシの刺激などによって一時的に歯がしみる状態です。
正式には「象牙質知覚過敏症」と呼ばれます。

歯の表面はエナメル質という硬い組織で覆われていますが、何らかの原因でその内側にある象牙質が露出すると、
刺激が神経に伝わりやすくなり、しみる症状が現れます。
知覚過敏の原因
知覚過敏の原因はひとつではありません。
・強すぎる歯磨きによる歯ぐきの退縮
力を入れて歯磨きを続けていると、歯ぐきが少しずつ下がってしまうことがあります。
すると本来歯ぐきに覆われていた歯の根元が露出し、しみやすくなります。
「しっかり磨いているつもりが、実は磨きすぎだった」というケースは意外と少なくありません。
・歯ぎしり 食いしばり
当院で知覚過敏の患者さまを診察していると、歯ぎしりや食いしばりが関係しているケースをよく見かけます。
強い力が歯に繰り返しかかることで、
・歯の表面に細かな亀裂が入る
・歯の根元が微小に欠けてくる(くさび状欠損)
・歯の神経が刺激を受けやすくなる
といった変化が起こります。
特に近年はストレスやデスクワークの影響もあり、無意識の食いしばりが増えているといわれています。
・歯周病による歯ぐきの退縮
歯周病によって歯を支える骨や歯ぐきが下がると、歯の根元が露出して知覚過敏を起こすことがあります。
・ホワイトニング後の一時的な症状
ホワイトニング後に一時的にしみる症状が出ることがあります。
多くの場合は数日から1週間程度で自然に改善します。
・原因がはっきりしない場合も
これも意外と多いです。
実際の診療では、明らかな虫歯や歯周病がないにもかかわらず、知覚過敏の症状が現れることがあります。
歯の状態や生活習慣など複数の要因が関係していることも多く、原因を特定できないケースも珍しくありません。
知覚過敏は治療が必要?
知覚過敏そのものは病気ではなく、必ずしも積極的な治療が必要というわけではありません。
軽度であれば、
・経過観察
・知覚過敏用歯磨剤の使用
・ブラッシング方法の改善
だけで落ち着くこともあります。
また、人間の歯には刺激に慣れて症状が軽減する性質もあるため、時間の経過とともに改善するケースもあります。
「しみる」を完全になくす特効薬はある?
患者さまからは、「なおりますか?」とご質問を受けることが当然あります。
が、残念ながら知覚過敏には万能な治療法はありません。
このようにお答えするのは、毎回とても心苦しく、
なんとかして差し上げたいという気持ちでいっぱいなのですが、
大袈裟な治療を避けつつ、「しみる」だけを解決する画期的な方法が無いケースも多いです。
「しみどめ」や「レジンコーティング」などによって一時的な症状改善を見込めることもありますが、効果には個人差があります。
症状が軽くなっても再発することもあり、原因への対策が重要になります。
歯ぎしり・食いしばりが原因と思われる場合
歯ぎしりや食いしばりが疑われる場合には、マウスピース(ナイトガード)を使用することがあります。

マウスピースによって歯にかかる過度な力を軽減できるため、
・知覚過敏の悪化予防
・歯のすり減り防止
・歯の破折予防
など複数の効果が期待できます。
特に朝起きた時に顎が疲れている方や、歯ぎしりを指摘されたことがある方は一度ご相談ください。
神経を取る治療が必要になることもある?
非常にまれですが、重症化したケースとして、
・日常生活に支障が出るほど強くしみる
・何をしても症状が改善しない
といった場合には神経の治療を検討することがあります。
このような場合には、歯に「ひび」が入っているなど、別の要因が複合的に関連していることも多いため、当然のことながら慎重な診断を行います。
ただし、歯の神経には歯に栄養を供給し、歯を長持ちさせる重要な役割があります。
神経を取った歯は将来的に割れやすくなるリスクもあるため、当院ではできる限り神経を残す方針で治療を行っていますが、
痛みの症状を解決するために、やむを得ないと判断した場合には、このような治療を行います。
まとめ
歯がしみる原因はむし歯だけではありません。
知覚過敏の背景には、
・強すぎる歯磨き
・歯ぎしりや食いしばり
・歯周病
・ホワイトニング
・原因不明のもの
など、さまざまな要因があります。
また、知覚過敏には「これをすれば必ず治る」という万能な治療法はありません。
そのため、まずは原因を見極めることが大切です。
「ただの知覚過敏だと思っていたら虫歯だった」
「知覚過敏だと思っていたら歯にヒビが入っていた」
というケースもあります。
西宮市、芦屋市、尼崎市、神戸市、大阪府近郊エリアで、歯医者さんをお探しの方、
また歯がしみるなどの症状をお持ちでお悩みの場合には、どうぞお気軽にご相談くださいね。
院長 渡邊 翔太