2026年7月15日
こんにちは! 院長の渡邊です。
「最近、歯が欠けた。」
「詰め物が何度も外れる。」
「朝起きると顎が疲れている。」
このような症状はありませんか?
実はその原因が、歯ぎしり(ブラキシズム)や食いしばりであることは少なくありません。
歯ぎしりや食いしばりは睡眠中に無意識で行われることが多く、自分では全く気付いていない方もたくさんいらっしゃいます。
今回は、歯ぎしり・食いしばりが歯や顎に与える影響と、知らぬ間に蓄積するダメージ、その対策についてご紹介します。
歯ぎしり・食いしばりとは?
いわゆる歯ぎしり(ブラキシズム)には大きく分けて3種類あります。
・ギリギリと横に擦り合わせる「グラインディング」
・強く噛みしめる「クレンチング」
・カチカチと噛み合わせる「タッピング」
特に多いのは クレンチング(食いしばり)です。
食いしばりは音が出にくいため、家族にも気付かれず、自覚症状も少ないことが特徴です。
歯は想像以上に大きな力を受けています
普段の食事で歯にかかる力は、およそ20〜30kg程度といわれています。
しかし、歯ぎしりや食いしばりでは100kg以上、場合によっては体重以上の力が加わることもあると報告されています。
しかも睡眠中は痛みを感じにくいため、昼間ではできないほど強い力を長時間かけ続けてしまいます。
この負担が毎晩続くことで、歯には少しずつダメージが蓄積していきます。

歯ぎしりで起こるさまざまなトラブル
歯が欠ける・割れる
健康な歯でも、長年強い力が加わり続けることで、小さなヒビ(マイクロクラック)が生じます。
このヒビが少しずつ広がり、ある日突然、
・歯が欠ける
・神経のある歯が割れる
・神経を取った歯が根元から割れる
といったトラブルにつながります。
特に神経を取った歯は脆くなっているため、歯根破折を起こしやすく、抜歯が必要になるケースも少なくありません。
詰め物・被せ物が外れる
強い力が繰り返しかかることで、
・詰め物が外れる
・セラミックが割れる
・被せ物が欠ける
などのトラブルも起こります。
「何度も同じ歯の治療を繰り返している」
という方は、原因が歯ぎしりにあるかもしれません。
知覚過敏
以前の記事でもご紹介しましたが、
歯ぎしりにより歯が少しずつすり減ることだけでなく、
強い力を受けて、歯根の周りの歯根膜が炎症を起こすことによっても、
・冷たいものがしみる
・逆に温かいものがしみる
・歯ブラシでしみる
といった知覚過敏が起こることがあります。
また、歯と歯ぐきの境界付近に力が集中することで、
くさび状欠損(歯の根元がえぐれる状態)を引き起こすこともあります。
顎関節症
朝起きると、
・顎が痛い
・口が開きにくい
・カクカク音がする
このような症状はありませんか?
歯ぎしりや食いしばりは顎の筋肉や関節に過度な負担をかけ、顎関節症の原因の一つになります。
肩こり・頭痛
食いしばりでは、咬筋・側頭筋・首や肩の筋肉まで緊張しやすくなります。その結果、
・慢性的な肩こり
・緊張型頭痛
・首の痛み
につながることもあります。

睡眠の質とも深い関係があります
近年では、歯ぎしりは単なる「噛み癖」ではなく、睡眠の質とも密接に関係していることが分かってきました。
ストレスや生活習慣だけでなく、
・睡眠時無呼吸症候群(SAS)
・睡眠中の気道の狭窄
・睡眠の浅さ
などが関与している場合もあります。
つまり、「歯だけ」の問題ではなく、「睡眠全体」を考えることが大切なのです。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)への対応については、別記事でもご紹介しておりますので、ご参考にしてくださいね。
睡眠歯科という考え方
当院では、歯ぎしり・食いしばりを単なる「歯の問題」としてではなく、睡眠や全身の健康と関わる問題として診ています。
必要に応じて、
・歯ぎしり、食いしばりのチェック
・顎関節の診査
・歯のすり減りやヒビの確認
・マウスピース(ナイトガード)の作製
・睡眠時無呼吸症候群が疑われる場合のご相談
などを行っています。
症状や生活背景を踏まえながら、一人ひとりに合った治療・予防をご提案しています。
マウスピースは歯を守る「保険」のようなもの
ナイトガードは歯ぎしり自体を完全になくすものではありません。しかし、
・歯が割れるリスクを減らす
・詰め物や被せ物を守る
・顎への負担を軽減する
など、多くのメリットがあります。
保険診療で作製できるケースも多いため、気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。

こんな症状はありませんか?
次のような症状がある方は、歯ぎしり・食いしばりが隠れている可能性があります。
・朝起きると顎が疲れている
・家族から歯ぎしりを指摘された
・歯がすり減っている気がする
・詰め物がよく外れる
・歯にヒビが入ったことがある 線のようなものが見える
・原因不明の知覚過敏がある
・慢性的な肩こりや頭痛がある
・顎がカクカク鳴る、口が開けづらい
気になる症状がありましたら、ぜひ歯医者さんに一度ご相談くださいね。
まとめ
歯ぎしりや食いしばりは、自覚がないまま歯や顎にダメージを与え続けることがあります。
歯が割れてから治療をするよりも、割れないように予防することが大切です。
当院では、歯の状態だけでなく、睡眠や顎関節の状態も含めて総合的に診査・診断を行っています。
西宮市、芦屋市、尼崎市、神戸市、大阪府近郊エリアで、
「歯ぎしりが気になる」「朝起きると顎が疲れる」「何度も歯が欠ける」といったお悩みがある方、
また様々な悩みを相談できる歯医者さんをお探しの方は、
是非お気軽にけいデンタルクリニックまでご相談くださいね。
院長 渡邊 翔太